地域パートナー企業紹介 #3 株式会社テレビ新潟放送網
<目次>
地域パートナー企業紹介 #3 株式会社テレビ新潟放送網
【会社概要】
株式会社テレビ新潟放送網
設立:1980年10月23日
本社:〒950-8555 新潟県新潟市中央区新光町1番地11
従業員数:96名(2023年3月31日現在)
HP:https://www.teny.co.jp
主な事業
放送法によるテレビジョン放送その他の一般放送事業
各種イベント企画 ほか
日本テレビ系列の新潟におけるローカル局として、系列局の番組放送や地域に根差したローカル情報番組の制作を行なっている。
最近のトピックス
―今年4月にパーパスを刷新「TeNYは新潟を幸せにしているか?」
社内でグループワークを行い、去年1年間かけてパーパスを刷新。自分たちの言葉で作った新しいパーパスには「地域の共創パートナーになっていこう」という想いが込められている。
【今回インタビューに答えてくれたのは・・・】
山﨑 圭介さん
株式会社テレビ新潟放送網 経営推進本部 成長戦略室 室長
入社後、報道記者から法人営業、デジタル関連部署を経て、社長室(現:成長戦略室)に配属。テレビ局の持つ力を新しい時代に活用するため、新規事業開発を積極的に推進する。
(以下、インタビュー形式で掲載)
―いままでスタートアップと連携したことはありますか?今回、InnoLaboNIIGATAへの参加を通して期待していることは何ですか?
1つは「025」という地域メディアの運営を株式会社Ripariaさんにお力添えいただきました。2021年10月に立ち上げて、翌年の春頃からSNSの運用、記事の制作方針等についてのアドバイスを継続的にいただいたおかげで、今は月間65万PVぐらいまで伸びてきています。いろんなイベントに展開もできているので、これからも大事にやっていきたいと思っています。
もう1つは、新潟市で中小企業様向けの新規事業開発プログラムをSocialups株式会社さんと協業で運営することになりました。ここは正直、当社単体では全く考えられなかった領域でした。私たちはお取引先等のネットワークやテレビを中心とした発信力を提供し、カリキュラム運営に関しては知見のあるSocialupsさんにお願いをしています。これはInnoLaboNIIGATAで出会ったからチャレンジできたことです。(昨年11月のプレイベントがきっかけとのことです)
▼▽▼▽Socialups株式会社との協業事業についてはこちらから▼▽▼▽
WAVE(新潟市の企業と共創パートナー人材に向けた新規事業創造プログラム)
―ありがとうございます!ぜひスタートアップとの連携を成功させるコツを教えてください。
私たちも手探りでやっていますが、一番はリスペクトをしているというところです。ゼロイチで事業を立ち上げられているところや、ビジネスへの熱い想いからは本当に学ぶことが多いです。そういったスタートアップのみなさんのバイタリティや知見を形にするために、私たちのアセットをぜひ活用してもらえればと思っています。
―現在感じている課題や今後取り組みたいことについて教えてください。
いまチャレンジしているのは「Web3領域」です。弊社のキャラクター「てっと君」をIPコンテンツとしたNFTの事業に取り組んでいます。具体的には、地域のクリエイターさんにIPコンテンツを一般開放して二次創作をしてもらい、弊社でNFT化、販売額の70%弱を作者の方にお渡しをするというものです。また、ARを活用してクリエイターの支援事業から地域の賑わい創出にも寄与する事業も行っています。
―Web3に注力されているんですね。テレビ局の事業のイメージとは少し違いました。
可処分時間がWeb3領域に移行していくことを予測する中で、コンテンツを出すのか、イベントを主催するのか、ローカルテレビ局としてどういうことができるのかをまだ模索している段階です。そういった意味でも、早くからWeb3領域に触れていって知見をためていきたいですね。情報を伝えるだけではなくて、「当事者として課題解決をしていこう」とか「プレイヤーとしてもっと地域のためになっていこう」という風に変化しています。
―スタートアップに提供できるアセットにはどんなものがありますか?
先ほど紹介したIPコンテンツに加えて、「発信力」が大きなアセットです。いま地上波では新潟エリアで視聴率が一番いいですし、ウェブ文脈でも発信力をつけてきています。あとは取引先や取材先を含めた「ネットワーク」です。テレビ局はコンテンツも作っていますが、もともとプラットフォームでもあるので、企業と人材を結ぶ・つなぐことにもトライしています。その先の出口として、広告のお手伝いやコンサル、提携など、お役に立てる事を模索できたらいいなと考えています。
―山﨑さんが思い描く「新潟の未来」について教えてください。
進学や就職といった様々なタイミングで、新潟が魅力的な選択肢の1つであってほしいです。たとえ新潟に残らなくとも、何らかの関係を持ち続けていたいと思ってもらえるといいなと思います。そういう意味ではNINNOを始め、ビジョンを持っていて希望にあふれている若い人たちが、新潟で堂々と新しいビジネスをやっている姿はすごく素敵ですね。
―最後に、スタートアップへのメッセージをお願いします。
毎回新しい発見があってすごく新鮮ですし、いつも勉強させていただいています。事業内容に加えて「スタートアップのみなさんが望んでいるもの」をぜひ教えてください。テレビ局は分かりやすい存在でもあると思うので、「これをしてほしい」ということをざっくばらんに言っていただけたらすごくありがたいです。現業にはめていきたいということではなく、本当に新しいことをやりたいなと思っているので、たくさんコミュニケーションを取らせていただきたいと思います。
【事務局からひとこと】
どの仕事に対しても一貫して「相手をリスペクトする姿勢」を大切にしている山崎さん。テレビ局が社会の出来事を取材する立場から、地域を巻き込んでムーブメントを起こしていく立場へ変革していることが感じられました。
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2023年6月20日取材
取材 井上佳純
撮影 星野静香