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ビジョンの共創 〜オープンイノベーションの課題とメリット〜

レポート

ビジョンの共創 〜オープンイノベーションの課題とメリット〜

オープンイノベーションとは?

オープンイノベーションとは、ひとことで表すと「共創」です。
「企業や自治体が抱える課題を大企業からスタートアップが一緒になって解決を図ること」を意味します。

「オープンイノベーションについてはなんとなく聞いたことがある」
「最近流行っているな」

という方は、このようなことを思ったことはありませんか?

 

なぜオープンイノベーションなのか?

なぜオープンイノベーションが話題となっており、必要とされているのでしょうか?
理由は主に3つです!

1.不確実な時代に対応するため

現代は、目まぐるしい勢いで社会のあり方が変わっています。そんな世の中において、1つの対応策は自身も変化し、適応し続けることではないでしょうか。

石油企業スタンダード・オイルの創業者 ジョン・D・ロックフェラーは、書籍 「ロックフェラー お金の教え」でこのように述べています。


ジョン・D・ロックフェラー
“もし成功したいのならば、踏みならされ受け入れられた成功の道を行くのではなく、新たな道を切り開きなさい”

<出典>世界を動かした成功者、12人の珠玉の名言 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン


関連図書:RANGE(レンジ)知識の「幅」が最強の武器になる | デイビッド・エプスタイン, 中室 牧子, 東方 雅美 |本 | 通販 | Amazon

2.互いの強みを持ち寄れる

「自社が苦手にしていることがある」「自社にノウハウがない」という従来の新規事業開発の課題に対しては、「全て自社で何とかする」「 外注する」が主な手段でした。

しかし、オープンイノベーションによる共創によって、「自社の苦手部分はその部分が得意な他社と分業しつつ、一定のノウハウを確保する」ことが可能になります。
また、従来の「発注先と発注元」というお金を取り合う関係から、互いの協力を通してビジネスをいかに大きくするかという「協力の関係」が強くなります。

関連図書:ルーキー・スマート | リズ・ワイズマン, Liz Wiseman, 池村千秋 |本 | 通販 | Amazon

3.新しい市場の獲得

互いの強みを持ち寄ることで新しい市場にも挑戦しやすくなります。その新しい環境から得られる学びは、次のビジネスチャンスを掴む上で道しるべとなるはずです。

フォード・モーターの創業者であり、自動車で巨万の富を築いた自動車王 ヘンリー・フォードは、書籍『藁のハンドル』でこのような言葉を残しています。


ヘンリー・フォード

“成功の秘訣というものがあるとしたら、それは他人の立場を理解し、自分の立場と同時に他人の立場からも物事を見ることのできる能力である”

<出典>世界を動かした成功者、12人の珠玉の名言 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)


関連図書:スイッチ! 〔新版〕― 「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション) | チップ ハース, ダン ハース, Chip Heath, Dan Heath, 千葉 敏生 |本 | 通販 | Amazon

 

オープンイノベーションへの懸念

当然、メリットしかないわけではありません。以下では、オープンイノベーションがマイナスにはたらく主な可能性を3つ紹介します。

1.アイデアや技術が流出する恐れがある

オープンイノベーションは外部の多くのステークホルダーと情報を共有することから、知的財産の保護や管理が難しくなります。企業は注意深く契約を結ぶ必要があり、情報漏洩のリスクを最小限に抑える対策が求められます。


アイデアや技術が流失する危険性があることです。 オープン・イノベーションは他社との知識や技術を集約することによって成立するので、自社の特許や技術に関する機密情報や知的財産が流出する可能性があります。 そのため、事前に連携する企業とはどこまでの情報を開示するのか、明確な決まりを作っておく必要があるでしょう。

<出典>オープン・イノベーションとは?メリットや課題・問題点と導入事例も! – 3rd ROOM (spacee.jp)


 

2.自社の開発力の低下を招くこともある

自社の研究開発活動を減少させ、外部からのアイデアに依存することで、企業は自らの戦略的なアイデンティティや強みを喪失するリスクがあります。企業が自社の強みを維持し、競争力を高めるためには、内部でのイノベーションも重要です。


オープンイノベーションで外部に頼りきってしまうことで、自社での開発力低下を招くリスクがあります。 自社の開発力低下を防ぐためには、外部の力ばかりに頼るのではなく、自社の開発力を向上させる取り組みも行うことが大切です。

オープンイノベーションに取り組むべきか否かは事前に入念に検討し、自社のリソースだけでは開発が難しい場合に限って外部リソースを活用すると、このリスクを減らせるでしょう。

<出典>オープンイノベーションとは? 日本における現状や成功事例を紹介 | コラム | Daily Topics | イノベーション(Yume Pro) | OKI


 

3.外部との交渉が増えるため、調整力が求められる

異なる組織や文化の中から集まったチームは、コミュニケーションや調整の課題に直面することがあります。異なるバックグラウンドや言語を持つメンバーが協力する場合、円滑な意思疎通や協働が難しくなる可能性があります。収益の分配に関しても同様です。


自社のみの開発であれば収益は全て自社のものとなりますが、オープンイノベーションでは他の企業など外部とタッグを組んで新たな事業を確立するため、収益も分配する必要があります。

オープンイノベーションによりコストも削減できるため、収益の分配が必ずしもデメリットとなるわけではありませんが、利益率が低くなりすぎないように注意が必要です。

収益に関しては、トラブルを招きやすい事項でもあるため、あらかじめ双方でしっかりと協議しておきましょう。

<出典>オープンイノベーションとは? 日本における現状や成功事例を紹介 | コラム | Daily Topics | イノベーション(Yume Pro) | OKI


 

上記で挙げたメリット・デメリットを踏まえ、これからの時代の新たな価値創造の手段として「オープンイノベーション」に取り組んでいきましょう。

もう少し詳しく「オープンイノベーションについて知りたい!」という方はこちらの記事をどうぞ!

今さら聞けないオープンイノベーション – MAGAZINE – InnoLaboNIIGATA 〜イノラボニイガタ〜 (innolabo-niigata.com)

 


<参考元>